普及した理由は技術か?社会需要か?(たぶん両方):シェアリングエコノミー

公開日: 2017年4月23日日曜日 ソーシャル テクノロジー ビジネス マーケティング

最近、ブログの投稿記事にカテゴリ分けをしたのですが、テクノロジーに関する投稿が全くないことに気づきました。ストラテジーを考えるうえで、新しい技術を抜きにすることはできないので、少しづつテクノロジーよりの本も読もうと思いました。といっても、僕はちょっと苦手意識もあるので、まずは入りやすそうなこちらから。



シェアリングエコノミー Uber, Airbnbが変えた世界
宮﨑康二
日本経済新聞出版社 2015.07


僕も含め多くの人は、このシェアリングエコノミーについては、何となくは知っているかと思います。でも、知った風にならないで改めてちゃんと基礎を理解しておこうと考え読んでみたのですが、結果として、とてもよかった、知った風な程度の浅い知識で終わらせないでよかったです。本書はかなり入門書ですが、それでも「へーすごい」と思ったことがいくつもありました。

興味深いなと思った点は、サービスの魅力を裏で支えるビジネスの紹介が色々紹介されていることです。例えばUberはSpotify(音楽ストリーミングサービス)と提携しているので、スマホを使って車内で好きな音楽が聴ける、それによってドライバーも気分がいいし乗客の体験価値も高まります。またUberの為に新車を買う人もいて、そのためのローンのプログラムも用意されているのだとか、などなど。

他にもカーシェアリング、家事代行、オンデマンド配送、スペース予約、クラウドソーシング、コンテンツ配信など、多岐にわたって紹介されています。やはりアメリカが進んでいるそうで、半分以上は僕が知らない会社でした。



なぜシェアリングエコノミーが、この10年くらいで急速に普及したのか、未来洞察的な観点で整理すると、次のようなドライバー要素が挙げられます。本書で書かれていたものをほとんどそのまま書き起こしたのですが、改めて見るとPEST分析っぽいです。

・インターネット:情報量とスピードに加え、SNSがさらに可能性を広げた
・スマホ:いつでもどこでも個人レベルで行動が行える
・決済システム:オンラインの普及、ビットコインなどが今後より追い風に
・フリーランスの働き方:少ない投資での実行実現、社会的な風潮
・世界金融危機:効率的なお金を使いかたに意識が働くようになった


僕はここにエコの観点も強い影響力があるかと思いますが(僕はリサイクルショップやフリマに行くのが昔から好きです)こう捉えてみると、技術革新だけで起こった事象ではなく、社会動向や個人の意識など、様々な変化の兆しから、必然的に生み出されたものとも言えそうです。

読んで、多くの気づきや学びになったのですが、もし僕がこの本を読む前にUberを経験していなかったら、ここまで理解を深めることはできなかったのではないかなと思います。カーシェアリングやネットオークションなどは昔から使っていた方ですが、Uberは経験してみるまで、何がそんなにすごいのかは正直わかりませんでした。なので、本を読むよりも、まずはじめに体験ありきで、そのあとにこういった本を読む方が理解が深まるのかなと思います。Airbnbも使ってみたいでど、機会がなかなかないなあ...

ちなみにこの著者は1992年生まれ。まじか、、、すごい。
世代交代の波にのまれないよう、もっと今にしがみついて頑張ります。
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